予防治療(クリーニング)
CureからCareへ虫歯にならないための予防治療
「予防治療」という言葉をご存知でしょうか?
予防治療は、虫歯や歯周病から歯を守り、ずっと健康を保つための方法です。
日本では、「歯科医院は痛くなってから通うところ」と思われていますが、北欧諸国では予防治療が浸透し、歯医者さんは歯を予防するために行く場所になっています。
今、お口の健康はCureからCareへ(治療から予防へ)と変わりつつあります。予防でお口の中の感染リスクを緩和し、定期的なケアを行えば、80歳を過ぎても健康な歯を残せる可能性が生じます。
当クリニックでは、予防治療専用ルームをご用意しております。疲れたときにマッサージに行くような気持ちで、歯のケアに通ってみませんか?
歯ブラシだけでは、歯の汚れを落としにくい!?
これまで、虫歯や歯周病の原因は歯に付着した歯垢や歯石と考えられてきました。これに対して、最近は歯とプラークの間に存在する「バイオフィルム(成熟したプラーク)」が影響していることが明らかになっています。
歯の表面や歯と歯茎の間に汚れが溜まると、それを栄養にして細菌の固まりが付着します。これが「バイオフィルム」です。
バイオフィルムは、さまざまな細菌が複雑に絡み合いながら強力に結び付きます。しかも、細菌が分泌する多糖体に守られているため、歯ブラシや抗菌剤・消毒剤では取り除くことができません。こうした汚れを除去するのが、歯科衛生士が行う「PMTC」です。
【PMTC】歯の機能を考えた歯科衛生士によるお口の掃除
PMTCは20年程前の北欧で体系化した歯のクリーニングシステムで、虫歯や歯周病の予防管理を目的に誕生しました。
毎日、丁寧な歯磨きをしているつもりでも、歯ブラシが届きにくい部位に磨き残しがあると、汚れが蓄積されて頑固に固まってしまいます。これがバイオフィルムです。こうなってはもう歯磨きでは落ちません。汚れをきれいに取り除けるのが、歯科医院で行うPMTCです。
PMTCは、特別な訓練を受けた歯科衛生士が行う歯のクリーニングで、専用の器具とフッ素化合物入りペーストを使って歯周組織周辺にいる細菌を取り除きます。
歯のトリートメント
PMTC終了後は、汚れや着色がきれいに落ち、状態がとても良い歯になっています。しかし、過度な生活などで歯の表面に傷がついていると、茶渋やバイオフィルムが短期間で再付着・再着色してしまいます。そこで、ナノ粒子のハイドロキシアパタイト入りのトリートメント剤で、ミクロレベルの傷を修復します。
薬用ハイドロキシアパタイトは、歯の表面(エナメル質)とほぼ同じ成分を含み、歯によく馴染んで再石灰化を促します。
トリートメント後は歯の表面が滑らかになり、輝く白い歯を取り戻せます。
PMTCの効果
- 歯肉の下のプラークを除去し、歯肉炎の症状を修正
- バイオフィルムを除去し、プラークの再付着を防ぎ、虫歯を予防
- 歯の着色を除去し、光沢のある白い歯に回復
- フッ素入りペーストが歯の表面の再石灰化を促進し、虫歯に強い歯を作る
定期健診
歯の健康の維持に欠かせないことは、ご自分で行う歯磨きと、歯医者さんで行うPMTCです。毎日のセルフケアと定期的なケアをバランスよく受けることで虫歯・歯周病を防げます。
当クリニックでは、病気の早期発見・早期治療、何よりも予防のために定期健診をお勧めしています。定期健診では、毎日のブラッシングで磨き残しを防ぐために、患者さまの歯に合った歯磨き剤や歯ブラシをご説明します。お気軽にご相談ください。