2022/07/04
山手歯科クリニック戸越公園です。
健康をキープするためには咀嚼力が非常に重要です。
そして歯がなくなってしまった際の治療方法の一種であるインプラントにより、咀嚼力を保つことができます。
そこで本日は咀嚼の役割についてお話ししていきます。
1:食べ物を飲みやすくする
前歯で食べ物を細かくちぎり、奥歯ですり潰します。咀嚼とは、この奥歯ですり潰す工程のことなのです。
前歯も奥歯もあるからこそ咀嚼ができます。前歯が存在しなければ、咀嚼にかなりの時間を要することになります。
2:消化吸収を助ける
咀嚼をするときに、涎が出ています。そして食べ物は涎と混ざることで柔らかくなり、食道を進みやすくなります。また、涎自体に消化酵素が入っています。
そのため咀嚼が足りないと涎も少なくなってしまい、上手く飲み込めなくなり、嚥下障害などが発生しやすくなってしまいます。
また、ご自身で「何回も噛む」という意識を持って食事をすることも大事です。
3:歯周病や虫歯を防止する
涎には抗菌物質が入っていますから、咀嚼で涎を多く発生させることで歯周病や虫歯の原因菌を抑えることができます。
裏を返すと咀嚼力が低下すれば、歯周病や虫歯になりやすくなってしまうということです。
4:会話しやすくなる
咀嚼によってアゴが動くことで、舌・頬・唇などの筋肉を鍛えることができます。
そして咀嚼力が落ちてしまえば、舌や頬の筋肉の動きが鈍くなって、話しにくくなります。
表情筋も弱くなりますから、表情が乏しくなります。
表情が薄くなると他人に暗い印象を与えてしまう可能性もあります。
5:成人病のリスクを下げる
しっかり噛むことで満腹感を覚えやすくなりますから、食べ過ぎを防止して、太りにくくすることができます。肥満によって血糖値が上がり、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞などのリスクも上がりますから、これは非常に重要なことです。
ただ、脳が満腹を感じるまでには、15分~20分程度かかります。そのためよく噛むだけでなく、早食いを避けることも心がけてください(噛む回数が多ければそれだけ食事の時間も長くなりやすいですが)。
残りの5つは次回お話ししますね。
少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
「戸越公園駅」から徒歩1分にある歯医者・歯科
『山手歯科クリニック戸越公園』
東京都品川区戸越5丁目10−18
TEL:03-5751-6480
2022/06/20
山手歯科クリニック戸越公園です。
本日は「歯の生え変わり(乳歯→永久歯)」についてお話ししますね。
人間の歯は6~12歳あたりで「乳歯→永久歯」へと生え変わります。
生え始めたばかりの歯は完成しておらず、硬度が低く、酸に溶けやすいですから、通常の歯に比べて虫歯になるリスクが高いと言えます。
そして生えてから2~3年間程度で歯根が完成します。
永久歯が生え揃うと、噛む力が強くなって、様々な食品を上手に食べることが可能となります。
ちなみに親知らず(第三大臼歯)は17~21歳あたりで、遅れて生えてきます(親知らずが生えてこない場合もあります)。
1:乳歯と永久歯はアゴの中で形成される
妊娠7~10週目あたりで、胎児の乳歯の基となる「歯胚(しはい)」が作られ始めます。
そして「永久歯のうち一番早く生えてくる、前歯や第一大臼歯の歯胚」は妊娠3~5か月頃に形成され、そこから徐々に成長していくことになります。
生え変わりが開始する6歳あたりで、アゴの中で生える準備がなされます。
2:どうやって生え変わっている?
乳歯の下(アゴの中)で永久歯の基になる歯胚が形成され、徐々に成長していく
→永久歯の歯冠部ができあがり、歯根が形成され始めると、乳歯の根を溶解させる細胞が現れる
→乳歯の根がだんだん溶解していく
→やがて乳歯がぐらつき、抜け落ち、永久歯が顔を見せる
『生え変わりのタイミングで気を付けるべきこと』
1:生えた直後の歯は特に念入りにケアする
生えた直後の歯は荒いですから汚れが付着しやすいです。また、酸に溶解しやすいという弱点もあります。
そのため虫歯のリスクが高いと言えますから、早めにフッ素入りの歯磨き粉などを使って虫歯予防を行いましょう。
2:「乳歯の虫歯」の治療もする
乳歯の虫歯を放っておくと、その後出てくる永久歯の「歯列」や「歯の質」に悪影響を与える可能性があります。
3:口内をチェックする
永久歯が生えてきても、乳歯が抜け落ちない場合もあります。また、歯肉炎ができるケースもあります。
こまめに口内をチェックし、何かあればすぐに歯医者に行くことをおすすめします。
少しでも参考になれば幸いです。
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2022/06/03
山手歯科クリニック戸越公園です。
本日は「インプラントと天然歯の違い」についてお話しします。
・インプラントの概要
インプラントは言わば「人工歯根」であり、失った歯の代わりとして使います。
アゴの骨にインプラント体を埋め込み、歯根として利用することになります。
その上に人工歯(セラミッククラウン等)をつけて噛む機能を回復させます。
入れ歯と比べると圧倒的に噛む力が強くなりますし、審美的にも優れています。
ただ、そのインプラントも人間の自然の歯(天然歯)には勝てない部分が多いです。
では、インプラントと自然の歯を比べてみましょう。
・歯根膜について
自然の歯には「歯根膜」と呼ばれる非常に薄い膜がついており、噛んだ際の衝撃をかなりキャッチしてくれます。
一方、インプラントには歯根膜が存在しませんから、噛んだときのダメージがそのままアゴの骨に伝達してしまいます。
ですから噛み合わせをきちんと考慮した調整をした上でインプラント治療を行う必要があります。
そうでないと、アゴの骨への負担が大きくなりすぎてしまう可能性があります。
※同じインプラント治療でも、歯医者によって技術力に差があります。ですからきちんと実績を積んでいる歯科医院でインプラント治療を受けることをおすすめします。
・血液の供給について
歯根膜には血管があり、この歯根膜と歯槽骨と歯肉から血液が送られてきます。
よって歯周病菌などの影響で炎症が発生しても、血中の白血球が悪化を食い止めてくれます。
ですがインプラントには歯根膜が存在せず、そのぶん血液の供給量が少なくなり、自然の歯よりも抵抗力が低くなりますから、炎症(インプラント周囲炎)などのリスクが高くなってしまいます。
やはり「血がきちんと送られること」は人体において非常に重要なことなのです。
・細菌の侵入について
インプラントに関しては、歯肉とインプラントの間に細菌が侵入しやすいです。
一方、自然の歯については細菌が入り込みにくい造りになっています。
・自然の歯に勝てないからこそ正しくメンテナンスをしましょう
どれほど良質なインプラントでも自然の歯には劣ります。ですからインプラント治療を行った場合は、ドクターの指示に従って、丁寧にメンテナンスをしましょう。
インプラントの寿命を長くするためにも、定期的な通院をすることも大事です。
また、自然の歯を守ることももちろん重要です。
そのための基本は「適切な歯磨きをすること」ですから、一度歯科医院でブラッシングの指導を受けてみてはいかがでしょうか。
「正しい方法で歯磨きを行えている人」は意外と少ないものです。
少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
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2022/05/22
山手歯科クリニック戸越公園です。
本日はマウスピース型矯正の失敗例についてお話しします。
マウスピース矯正(インビザライン矯正)の失敗として多いものは6種類あります。
(あくまで失敗例のうちはこのようなものが多いということであり、歯科矯正業界においてこのような失敗が頻繁に発生しているということではありません)
1:歯根の露出
矯正力が強すぎると、歯根が露出してしまう可能性があります。矯正期間を短くしようとして無謀な治療プランを作ってしまうと、この失敗をする恐れがあります。
2:むしろ歯並びが悪化する
マウスピース矯正に失敗すると、むしろ歯並びが悪くなってしまうケースがあります。
よくある失敗としては、「下の歯と上の歯の中央部分が正中(口の中央)からズレる」というものです。マウスピースの調整の精度が低いと、このようなトラブルが起きやすいです。
3:噛み合わせが悪くなる
「見た目は良くなっても、噛み合わせがおかしくなる」というケースも少なくありません。普通は見た目が改善されれば噛み合わせも正常になるものですが、マウスピースの調整の精度が低かったり、治療プランに問題があったりすると、このような失敗をしてしまう恐れがあります。
4:歯周病や虫歯が発生する
マウスピース矯正を進めていく中で歯周病や虫歯が発生するケースもあります。
ワイヤー矯正とは違ってマウスピース矯正では矯正装置(マウスピース)を脱着可能ですが、マウスピースを外さずに飲食をしたり、マウスピースの衛生に問題があったりすると、歯周病や虫歯のリスクが上がります。
マウスピースを定期的に取って、キレイな状態を維持しましょう。そうすることで歯周病や虫歯を回避することができます。
このようにマウスピース矯正を滞りなく成功させるためには、患者様本人のご協力が必要不可欠である部分も少なくありません。
5:歯を削りすぎた
インビザライン矯正では、「歯が移動するための空間」を作るために、歯を削る場合があります。これも当然きちんとプランを立てて緻密に行うのですが、精度が低いと歯を削りすぎてしまう恐れがあります。
すると削りすぎた分のスキマを埋めるために、当初の予定を超えた時間を要するケースがあるのです。
6:抜歯によりできたスペースに歯が倒れる
矯正治療をするにあたって歯を抜くこともあります。そして歯を抜いたことによりできた空間へと、歯が並行移動していくことになります。
ですがやり方を間違えると、そこに歯が異常な倒れ込み方をする恐れがあります。するとマウスピースではその歯を矯正できなくなり、治療が完了するまでの期間が長引くことになるかもしれません。
少しでも参考になれば幸いです。
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2022/05/06
山手歯科クリニック戸越公園です。
本日はマウスピース型矯正治療についてお話しします。
『マウスピース型矯正治療の概要』
歯科矯正には大別して3タイプがあります。それはマウスピース型矯正、セラミック矯正、ワイヤー矯正です。
ワイヤー矯正と比較してマウスピース型矯正は目立ちにくいです(透明であるため)。自分から矯正をしていると言い出さない限り、他人の目の前で大きな口を開けてもほぼ分からないくらいです。
また、ワイヤー矯正とは違い、マウスピース矯正であれば装置の脱着ができますし、金属アレルギーのリスクもありません。
通常のマウスピース矯正では、2週間~4週間に1回ほどマウスピースを交換して矯正を進めていきます。歯の矯正の進行度によって、マウスピースを替えていくのです。
そのため、「マウスピースのクオリティ=歯科技工士の実力」が矯正の効果に大きく影響することになります。
マウスピース矯正の主流であるインビザライン矯正では、米国のアラインテクノロジーが作っている「マウスピースタイプのカスタムメイド矯正装置」を使います。インビザライン矯正で歯型を採取するのは初回の1回のみであり、これも一般的なマウスピース矯正とは違う部分です。
インビザライン矯正でははじめに採取した歯型を立体的にデジタル化し、「完了までの治療プラン」を練ります。世界中の臨床データをベースにマウスピースを作りますから、緻密で高精度な治療をすることができるのです。
さらに通院ペースは2~3か月に1度ほどであり、これも他の矯正形式よりも少ないです。
『マウスピース型矯正治療の失敗として多いものとは?』
マウスピース矯正には、他の矯正形式にはない色々なメリットがあります。具体的には脱着できること、目立たないこと、痛みが小さいことなどを挙げることができます。
ただ、そんなマウスピース型矯正治療でも失敗することがあります。
そこで次回、マウスピース型矯正治療のうちでも主流である「インビザライン矯正」をメインとして、主な失敗例やその対策方法を紹介していきます。
少しでも参考になれば幸いです。
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